海外プロジェクトの応札では、その仕事を受注した場合に担当になるキーポジションの人物の経歴書(レジメ)の提出を見積書と同時に提出を求められます。
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日本のプロジェクト応札では、担当予定者の経歴書までは要求されていません。
それは会社対会社単位で会社の総合力で判断してたとえ担当した個人の能力がいまいちであったも、組織として会社として顧客に迷惑をかけるようなことはしない、できないという背景があるからと思います。個人は重要視されてない証拠でしょうか。
海外の場合、日本と違い終身雇用ではまずありません 。いくら会社として実績がたくさんあっても、それを担当した人間はすでに会社を転職していたり、会社としてノウハウが蓄積されているかは怪しいところがあります。
顧客側から見たら、Aクラスの人材を担当としてもらわないと、プロジェクトの成功はおぼつかないのです。転職が当たり前の海外では、昨日までメーカーで働いていた人が、顧客側に雇われたり、同僚が競合の会社に転職したり日常茶飯事です。ですので顧客側からも請負側がどのような人材がどのように仕事をしているか知っており、素人がプロジェクトのキーポジションにアサインされることを恐れるのです。
会社でなく個人の影響が大きなことを知っているのでしょう。
顧客側から要求される担当者の条件は、同じ業種で10年以上もしくは15年の経験が要求されます。請負側で要求にあった人物がノミネートできないと、いくら安い見積もりを出したとしても、遂行能力に問題がありとされて受注できなくなります。
一般的に経歴書はたくさんの経験をしてきたとなんでもかんでも書きたくなります。
インド人はとにかくたくさん書いてきます。 それって魅力的な経歴書でしょうか。
プロジェクト顧客側及び転職応募先の会社が、履歴書のどこを見ているか。
海外での仕事の場合では、
それは、必要としている仕事に関連する経験をすでに積んでいるか。
基本設計のプロジェクトであれば、いくら現場経験の年数と数があっても基本設計の経験がないとだめ。 逆に現場エンジニアを募集であれば、いくら設計経験が長くても現場仕事を経験してないのでだめ。
いくら15年その業界で経験を積んでいても、その中に求められている仕事を経験していて、初めて15年の意味があるのです。
10年、15年はその業界で働いて、業界の常識が身についているかの目安でしょう。
求められている個別の経験は年数でなく、質です。
海外プロジェクト応札で履歴書を求められたら、いつもと同じ履歴書を出すのではなく、今回の仕事が設計だけなのか、現場のあるのか、どのような機種があるのか等々をよく考えて、顧客側の立場でどんな人に担当をしてもらいたいと想像して、履歴書をそのプロジェクト専用に見直してください。関係ない仕事や業界の経歴ははっきり言って、マイナスでしかありません。消した方がいいでしょう。
まとめ
履歴書は相手がどのような人材を求めているか考えて、毎回見直す。関係ない経歴はプラスどころかマイナスの印象なので消す。
若者は履歴書にかける経験を考えて仕事を希望していくこと。数ヶ月でも携わっていて(ちゃんと仕事を理解できていれば)短期間でもそれは経歴になる。
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