前回の続きです。
米倉氏の話の最後にFEDEXの紹介がありました。
米倉氏からのクイズで、「150都市の間の荷物を1昼夜で届けるのはどれだけの飛行機が必要か」
理系の人だったら、150 X 149 / 2 = 11,175 機と計算して現実不可能と結論してしまうかもしれないが、大学生の時のFEDEXの創始者のフレッドスミスは149機で可能とするHUB AND SPOKEのアイデアを考え出しました(中心に位置するハブ空港は数えないので150-1=149機ですね)。
聞いてみれば、簡単なアイデアです。
ただしそれを現実にやり遂げる力は並大抵の努力では成し得ないので、アイデアを考え出したことでなく、やり遂げたことへの尊敬と憧れを感じます。アマゾンも同じですね、ずっと設備投資を続け赤字を続け、そして圧倒的な企業になった。
どちらも新しい科学技術を発明したり、利用しているわけではありません。既存のビジネスの不便差を感じたり、これからの方向性をいち早く察して、途中でくじけることなくやり抜けるかなんですね。
UBERやAIRBNBも何も新しい科学技術を使っているわけでなく、使われていない車や家を活用するアイデア。
技術革新と言うほどものではなく、イノベーション。
日本ではイノベーションの言葉を技術革新と最初に翻訳して定義してしまったので、何か新しいことイコール凄い技術革新でなければならないような重みを感じてしまっていたのではないでしょうか。イノベーションを技術革新と訳した人の罪は大きいです。
イノベーションは重く考えなくて、スピードとセンスそしてシンプルに
会社で新人や若者に手間のかかる手作業的な仕事を頼む時は、ただ指示を受けた通りに黙々的にやるのでなくて、その仕事をどのようにやれば効率よくできるかを考えながら実験と思ってやってくれと話しています。なにをするにも工夫を考える癖をつけていれば、いつか何か素晴らしいアイデアを見つけて、それを他にも応用できてイノベーションができるのではないかと。漠然と何かいいアイデアがないかなと考えても出てこなくて、何かやっているときにアイデアはふと出るものですから。
とにかく普段からなんでも興味持って敏感になり、工夫する癖をつけることがイノベーションにつながるのかなと思っています。
フレッドスミスの話は有名なので、他の方の解説をリンクしておきます。
最後に、
人生一度しかないので、何かこれだと思うアイデアを考え出せたら、チャレンジしてみたいですね。 死ぬときに、チャレンジしなかったことを悔やむことだけはしたくないから。