エンジニアのセンスとスピード感を磨く方法

大切なのはセンスとスピード感、若手エンジニアに役立つチップス

力まかせ探索

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大規模なプラントの設計は注文建築の家と同じで、顧客の希望によってその時その時で目標は違います。

建設費を最小か、高効率で運転コスト最適か、環境負荷最小か、生産量最大か、敷地面最小か、納期最小か、信頼性第一か、メンテナンス最小か、

それらの組み合わせか、、、

 

決められた指標が最適になるように設計を始めるのですが、最適解を見つけるのは対象が大き過ぎて簡単ではありません。プラントの全体をデジタルモデルとして構築できれば、最適解は見つけられるでしょうが、、、多岐にわたる大型プラントでは実用に耐えるモデル構築は思い切って簡略しない限り難しいでしょう。

 

実際の設計では、比較するケースを2、3想定して、その中でどのケースが指標に対して最適なのかを考える程度しか、普通のエンジニアやチームではやりませんし、出来ません。これでは本当に最適になっていたのかと疑われても仕方ありません。

僕の先輩社員で一人素行はあまり褒められませんが、仕事に対する熱心さでは誰にも負けない凄い人がいました。彼のやり方は考えられるケースをたくさん上げて全部比較するのです。比較したい先輩社員は知的体力も情熱もあるので、24時間働くことも苦ではありません。しかし周りで巻き込まれる人達は本当に大変そうでしたが、考えられるもの全て並べて比較した結果を出すので、誰でも納得できる解を得られています。

 

■力まかせ探索

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エジソン白熱電球の例が問題解決大全で紹介されています。肝心のフィラメントの材質を見つける理論や仮説が未整備だったので、徹底的に試行錯誤して、最終的に日本の竹から作られた炭素を見つけ出した。まさに力まかせ探索でした。

 

理論や仮説が不十分な場合、力まかせ探索と言われても大変ですが、これをやるしかない時もあります。

 

読書猿さんの「問題解決大全」、是非購入して読んでみてください。