エンジニアのセンスとスピード感を磨く方法

大切なのはセンスとスピード感、若手エンジニアに役立つチップス

エンジニアリングのセンス 年を重ねて変わったこと

大学を卒業してから働きはじめて30年、国内・中東・東南アジアのプロジェクト、多種多様な顧客、メーカー、パートナー会社の人たちと働いて来ました。

 

この30年間、技術は進歩してトラブルは無くなるかと思いきや、一向に減りません。
複雑化、巨大化したが故に仕事が更に分業化が進み、それは各担当が仕事の全体感を掴み難くなりました。同時に設計がマニュアル化する事により意味が理解出来ていなくても仕事がこなせるようになったことにも一因があるのではと思っています。
忙しく追い立てられるように仕事をしている人が多く、それはそれで気の毒なのですが、ミスをしてしまっては頑張りは害でしかないので、ミスが無いよう会社のシステムでちゃんとカバー出来るようにしないといけません。
 
偉そうなことを言っても、若い時は今思い出すと恥ずかしいミスをいくつもしていました。
 
今日は年を重ねて来たことによって、私が自分自身が変わったなと思うことについて、ブログを書いていきたいと思います。
 
私自身が年を重ねて変わったと思うことは大きく分けて4つ
1.誰にでも気軽に話しかけられるようになった。
2.人の良い面と悪い面を楽しめるようになった。
3.  いつ死んでも悔いがなくなった。
4. 怒りっぽくなった。
 
〈誰にでも気軽に話しかけられるようになった〉
会社の若い人には、多分年の割には気さくで話しやすい人と思ってくれていると思います。たぶん、笑。これは若い時の自分から考えると大きな変化です。
一方、上の判断や指示を出す立場の人がちゃんとやっていない場合は、全体に与える害が大きいので、はっきり言うように心がけています。
若い人にも、上の人にも、気軽に話せる習慣を付けておかないと、いざ大事な事があった時に言いそびれたりしますので、普段から何気なく話して置く意味があるのです。
決して一緒に飲みに行って仲良しの友達になれと言っているのではありません。
若者とも目上ともできるだけ分け隔てなく接することが大事なんです。
これは社外の人、メーカーや顧客に対しても同じです。日本の社会は買い手が絶対的なのですが、買い手だろうが売り手だろうが、その立場で役割として付いているだけなので、すべてはフラットであるべきなのです。
 
<人の良い面と悪い面を楽しめるようになった>
 人は長所、短所それぞれあり、それは裏返しでもあると感じるようになった。
人それぞれ良い点だけ見てあげれば何も腹が立た無くなった。
 
<いつ死んでも悔いがなくなった>
仕事としては世界で一番大きなサイズのプロジェクトのリードをやれたので、それ以上の仕事は今後はないので、やり残した仕事がなくなった。
そういえば最近初めて特許を一つ出したので、死ぬ前に実用化できるようにチャンレンジしたいが。
将来は科学技術が進歩して、バラ色の世界がくると信じていたが、実際には大して進歩せず、人間はいつまでたっても月より遠くまで宇宙に行けないし、つまらない事故やミスは減らない。
このままでは数十年頑張って生きても新しい世界は見れないので長生きして待つ意味がない。
また、子供も自立し一人で生きていけるようになった。
無理してまで長生きしてもいいことはないと周りを見ていてわかってしまった。

 

<怒りっぽくなった>

年取ってくると丸くなると一般的に思われているが、それは間違い。

年取って経験や知識が増えているので、周りのおかしな事が、おかしいとわかってしまう。若いときは知識がなかったから、わからなかったが、人のおかしな行動がわかるのでイライラする事が増えるのである。

 

まとめると、

誰とでも分け隔てなくフラットに接する。

人の良い面だけ見る。一方、おかしなことには怒りやすくなった。

いつ死んも悔いないように、日々を生きる。できるだけやり残さない

こんな感じかな。

 

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エンジニアのセンス  AIの弱点は「意味の理解」、人間は?

帰りの飛行機の中で読んだ朝日新聞に「東ロボ」君の記事が出ていた。

AIに大学受験受験をさせて、AI技術の向上と限界を探る実験だ。

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 僕が大学生の時、通産省の音頭で第5世代コンピュータ計画があった。記憶がある限り、今のAIのブームと同じように世間はもりあがっていた。

パソコン少年で人とコミュニケーションが苦手な僕はその計画に夢を抱いた。

AI(人工知能)の研究はコンピュータの性能がまだまだの時代から、多面的にずっと研究されている。当時の使用されていた言語はLISP。文字処理に優れたコンピュータ言語で、当時の人工知能の研究はLISPが使われていた(日本の第5世代コンピュータ計画は別の言語のPROLOGを採用していたが)。

とりあえず興味があることに我慢できない僕は、LISPの本を買い、LISP言語のソフトをパソコン通信で知り合った人にコピーをもらいプログラムを勉強した。AIに関する本は第5世代コンピュータ計画のお陰で数多く翻訳されて出ていた。LISPで簡単なプログラムが組めるようになっていたが、これが知能なのか、ただの文字処理ではないと感じていた記憶がある。フレーム理論やスクリプトの考えで、決まりきったシーンでは人間がしているように真似がでいるはわかったが、それは知能ではない。まして心なんて無い。 そこで人工知能への夢は消えてしまった。

 

「東ロボ」君の話に戻す。

「東ロボ」君は、MARCH程度なら合格できる実力があるとのこと。

だが、東大は無理だと。 

無理だろう。

受験勉強を本格的に始めた高校生の僕は、まず駿台の東大模試を受けてみて、国語が5点しか取れなかった僕の経験から言うので確かである。

特に読解は自分でこれは素晴らし回答だと思って書いても、罰にされてしまうような科目である。論理の塊である「東ロボ」君には厳しい。

 

「東ロボ」君はコンピュータのプログラムであるから、人間が参考書や辞書を見たり、GOOGLE先生に聞いて出来ることはできるのであろう。問題文の意味?(解析)が分かれば。そうであれば、合格圏である6,7割の問題は解けるであろう。ほとんど選択問題であるだろうし。

創造(想像)することは、いろいろな物を組み合わせることでもあるので、それもある程度はできるであろう。ただし数学的に計算、確率、統計的に。

 

この新聞記事は、AIの弱点として「意味の理解」と言っている。

「意味の理解」、知識を問う問題でなく、創造(想像)力を問う問題だからだろうか。検索しても回答が出てこない問題ということなのだろうか。

 

果たして、我々はいつも意味がわかって全て行動しているだろうか。

僕の悪い口癖の一つが、「意味がない」

上からのいろいろな指示に対して「意味がない」を言い過ぎると評価が落ちる。

みんなが「意味がない」と思っている。みんな黙っているだけだ。

話がずれた。

 

「意味がない」でなく「意味の理解」が出来ない。

これまた、僕の嫌われる口癖の一つで、「意味わかってんの?」に似ている。

会社では上からの指示は、基本従わないと行けないので(従わなくてもいいけど、評価が落ちる)。

「意味がわからない」のであっても、自分で意味をなんとなく考えて、行動しないと行けないのである。

「意味がわからない」「どういう意味ですか?」と上司に聞くが、そもそも「意味がない」指示なので、上司も「意味がわからない」

そうなると、本当は上司の上司のそもまた上司の、第一発信源に確認しないといけないのであるが、遠すぎてそこまで辿りつけないのである。 ジャンプして聞くてもあるが、会社ではそうは簡単にジャンプさせてくれない。

 そんなことを何十年も繰り返しているので、「意味の理解をしていない」状態でも、回答を作り出すテクニックが身に付いてくる。これはAIでは出来ない人間の適応力の凄さである。 

残念ながら「意味の理解をしていない」状態で作られた回答なので、大概、意味がないレベルの回答であるが。。。。

 

まとめると、

AIの弱点は「意味の理解が出来ないこと。

サラリーマンの強み「意味の理解」をやれば出来るのにしようとしないこと。なぜなら「意味の理解」をしてしまったら、馬鹿らしくて行動できないから。

 

 

 

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仕事のスピード感 せっかちな人々

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せっかちな人々はどんな世界にも一定の割合で存在します。

写真はドーハでぶっ飛ばしていたGTR

 

会社と町内会で心当たりを数えてみると、

真正せっかちは50人に1人か、それ以下の率で存在します。

彼らはエネルギッシュで細かいことにも気がつきリーダーシップをいつも取ります。

彼らは仕事のスピード感を持っています。

 

彼らの特徴は、

1 飯を食べるのが異常に早い。もしくは食べない。

2 自分の部下でなくとも使えるものはなんでも遠慮無く断りなしに使う

3 急いでる時は自分の都合でルールを変えたり、時にはルールに従えという

4 自分が頑張ってるんだから、人も頑張って当然と思う

5 自分の意見が正しいと絶対に譲らない。意見が通らなくなって来た時は、話をずれて来て相手を関係ないことで非難してくる。

 

こんなタイプは関わりたくない相手ですが、僕は仕事に対する集中力と行動力を持っている人々なので嫌いではありません。

結構な確率で暴走をしますので、彼にブレーキをかけたり修正をすることが出来る冷静な仲間が必ず必要です。

長丁場の仕事の場合、せっかちはいつか他人と揉めてしまいます

なので短期勝負の仕事に向いているでしょう。

長期の仕事で仲間割れして、せっかちだけが頑張ってもうまくいきません。

それでも事なかれ主義の指示待ちが多い中、貴重な愛すべきせっかちです。

 

短期勝負の仕事があった時、せっかちがどんな風に行動するか参考にしてみてください。きっと、仕事のスピード感の参考になるはずです。

ただ近寄り過ぎて、怪我しないように。

 

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トラブルシューティングのセンス7 取り越し苦労は無理にでもしろ

 <一旦、取り下げてきた書き込みを一部修正してアップし直しました>

 

今朝は曇りかなあと思ったら、急に豪雨。

中東の冬は時々大雨がふり、地盤が水を吸わなく水はけがわるいので、粘土状にどろどろになります。それが乾くと細かいホコリ状になり風が吹くと最悪です。

 

今回は心配することに関してです。

信頼性を確保していることを確認して進めて居たはずが、後々実はそうではなかったといういうことが発覚することがよくあります。

 

そんな時は、その時点で打てる手を考えますが、しかし完全に懸念を払拭することは現実にはもう不可能で対処療法的なものがやっとです。

その対策案で本当に大丈夫なのか確証はなかなか掴めません。簡単に確証がつかめるようなら、おそらく最初から見逃されていないでしょう。

 

そんな時はずっと頭の中がそのことでいっぱいになります。

大勢でいろいろ考えた末の対策ですが、当事者は本当に心配なのです。

FAILURE IS NOT AN OPTION

大丈夫だろうか大丈夫だろうかとただ心配しても、心配は払拭できず、ただ気疲れするだけなのです。

いわゆる、取り越し苦労です。

 

これは自分を含めてまわりの経験なのですが、取り越し苦労したところはまず問題が起こりません。良い意味での取り越し苦労で終わります。

 

一方、今回は既設のコピーだから問題ないとか、実績の範囲だから問題ないとか何にも心配していない所ほど大問題が最後の段階で出てきたりします。

 

そこで最近は新しい仕事が始まるときに、今回は既設と同じですから楽勝ですなんて言っているときこそ危ないと判断して、担当者に仕事の説明を皆の前でさせて、設計検証をすることにしています。

設計検証と言うと重苦しくて面倒なのですが、本音はおまじないなんです

心配して心配して考え抜いた心配事は現実には起こらない、取り越し苦労で終わる。

このジンクスを信じてです。

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設計ミスを無くすことは可能か?  猫と犬

 現場事務所の下に猫がいました。時々事務所内も歩いています。

といても可愛い顔していて尻尾のしましまも素敵です。

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猫は事務所や現場やキャンプでよく見かけます。人間が居るところにはだいたいいますね。犬は最近ほとんど見かけません。狂犬病の恐れがあるので犬は捕まってしまうのでしょうね。多分。

猫のほうが小さいく力は無いけれど、生き抜く力はあるように思います。

 

猫の方が生き抜いているので犬との違いを比較して、猫の生き方を参考にすれば、人生でも設計でもよくなるかもしれません。

 

猫は自分がご飯がほしいときしか人に媚を売りません。

犬はご主人様が大好きなのでいつも媚を売ります。

猫は警戒心が強くいつでも逃げられた体制でいます。

犬はお人好しでボーとしています。

猫は目的のためなら手段は選びません。

犬の目的はご主人に気に入ってもらうことが第一です。

猫は誰も言うことも聞きません。わがままです(我が道を行くです)。

犬はご主人の言うことは盲目的に従います。忠誠心がたかいです(ご主人にだけ)。

 

猫はより目的的な生き物です。また必ず逃げ道を確保しています。

 

設計・製作は理想的な最終完成形に向かって進んでいきます。

その途中でいろいろな横やりが入ります(いわゆる顧客コメントや制限が出てきます)。

そんなとき、ご主人様(顧客)の言うことを、そのまま受け入れるのか、おかしいもの意味のない物をちゃんと説明して拒絶できるのか。

顧客コメントの半分はナンセンスであり、コピペで作られたスペックは的外れがたくさん混ざっています。

 

顧客コメント、スペックが絶対と思うなら、犬型です。

猫になったつもりで、仕事してみてください。より目的的になれます。

本来どうであるべきなのか、最終形を目的をイメージできれば、設計ミスは減ると思います。

目的的であるべきなのです。

本来の姿がみえていれば、途中のコメントはノイズなのです

 

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トラブルシューティングのセンス6 ゲロる勇気

 

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大きなミスが当然見つかることがあった時あなたならどうしますか?

 

ここでどうするかが、トラブルシューターの試練です。

 

だいたいの場合、スケジュール最優先の状況下なのでそのまま進めたいのですが、 

欧米の顧客の場合、隠されていることを極端に嫌います。透明性を求めます。

また、問題はいつか吹き出て来ます。かくしきれません。

 

できるだけ速やかに報告して対策を提案し最善をつくせば、誠意を感じてくれて、トラブルなのに反対に褒められたりします。

早く報告を受ければ、打てる対策は複数えらべます。報告が遅いと打てる手も限られるのです。

大トラブルは隠せません。

直ぐにゲロってください、勇気を出して。

 

まとめると、

1. 大トラブルが起きたときは隠さず速やかに報告。

2. プロとして叡智を絞って対策を考え、全力を尽くす。

3. 誠意があれば、人間は理解してくれる(はず)。

 

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トラブルが起こる条件

これまでトラブルシューティングに書いてきましたが、

トラブルは起こさないことが一番。

トラブルがどんな条件で起こるか分かっていれば、それを未然に防ぐことも出来るはず。 

 

トラブルの種が何処にあるのかどんな条件で発生するのか、私の業界を例に時系列そもそも的な順番で上げてみます。

 

1. 仕様に合ってない物を選んでしまっていた。

2. 実績の無い物を選んでしまっていた。

3. 特別な要求をしていつもと違うことをさせて改悪してしまっていた。

4. 材料、製作の品質が悪い

 設計を間違えている、使用条件を見逃している <-- 追加

5. 組み立てが間違っていた

6. 出荷前の工場テストが不十分

7. 輸送中にダメージを与えた

8. 保管状態が悪く錆びてしまっていた

9. 現地での据え付け工事の不備

10. 現地での気がつかないうちに、誤作動していた。

11. 説明が下手で誤解を招いている。<-- 追加

 

トラブルが起こるチャンスはいくらでもあります。

メーカー、コントラクター、ユーザーの担当の3者のうちの誰かが、気が利けばかなりのトラブルは未然に防げます。 反対に、馬鹿の三乗だと簡単にミスを犯します。

 

それらを乗り越えてスムースに終わる時もあります。余分なお金やスケジュールが遅れないことにはこしたことはありません。

エンジニアとしてはトラブルがあると、周りから非常にストレスを受けて困ってしまいますが、一方機械を分解したり設計を見直したり本当にたくさんのことを学べる良い機会でもあります。

人間、切羽詰まらないとなかなか真剣味がでないのです。

No trouble no learn.

どれだけトラブルを経験して、その時にどれだけ真剣に取り組んだか、それが10年20年後にエンジニアとして差が出ます。

 

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エンジニアのセンス 危険を感じるか

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中東や海外の建設現場はテロや工事の事故に巻き込まれる危険は有るのですが、実際には万全を期しているのでそう危険なことはありません。 

そんな中で危険なのは交通事故。日本に比べてはるかに飛ばしますので何かあればすっ飛びます。最近はかなり取り締まりが厳しく猛スピードの暴走も減り格段に安全になったなあと感じます。

ほんと以前は速度規制も取り締まりもあまりなく、空港との送り迎えの道路が危険でこれでぶつかったらお終いだなあと覚悟していたものです。

 

危険が無いように設計すること、危険かどうか感じることは設計でも大切なセンスです。

全てのものには固有振動数があります。固い個体であれば叩いたとき、揺れる振動数が固有振動数です。実際のものは形状が複雑なので、部分的に固有振動数は違いたくさんの複数の固有振動数を持っています。

機械に異常な振動が出ることの原因の一つは、剛性不足により固有振動数で振動が起こっているのです。固有振動数つまり危険速度と一致した加振力で無くとも、剛性が低ければランダムな加振力に因って、大きな振動が起こってしまいます。時間がくれば疲労破壊が起こります。イメージ的には重くてガッチリしているものは振動しにくいと考えてください。

そんな振動が起こる機械や構造物は計算しなくとも見た目で弱々しく明らかに揺れることが感じられます。これって計算するまでも無くダメだろうと。

近年はCAEが進み計算してみると固有振動数は問題ないが、実際には振動が問題なることもあります。計算は計算、境界条件の与え方やモデルが悪ければずれます。

設計したメーカーに振動が大きいからクレームすると、一生懸命に解析して問題ありませんと言ってきます。明らかに剛性不足で振動が起こっているのに、計算で問題ないと言い張るのです。

 形状は計算で決めているのではないでしょう。先ず人間がフリーハンドで基本を決めているはずです。その時にこんな形状では強度が維持できないと感じるか感じないか。計算の結果を鵜呑みにするかしないか。

私は形状を決めるような詳細設計は専門ではありませんがこの形状は考えてないなあセンスないなあと感じることはあります。

専門家の設計の人に機会があれば聞いてみたいと思います。

まとめると、

見た目が弱々しい剛性が問題になりそうなものは計算しなくても振動が問題になる。

計算して問題無いから問題ないのでなくて、実際とずれた計算しか出来ないのが問題。

 

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トラブルシューティングのセンス5 想定外をどこまで想定するか

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トラブルシューティングとしてまず原因を突き止めようとしますが、簡単には原因は断定できないものです。

考えられる原因をリストアップして、状況から可能性を絞っていきます。因果関係の説明がつけばそれは現象として納得が行くので、原因としてありえることになります。

複数の原因の中から真の原因が絞りきれなくとも、複数の候補に対しする複数の対策を同時に施せばよいのです。

 

難しいのはトラブルの現象自体がどうしても理解出来ない時。対策の施しようがありません。

 原因究明のために、これまで何が起こっていたかの聞き込みをし、データを見て、設計図面も見ます。工場テストではどうであったのか、時間も遡ります。輸送中にダメージを与えていないか、据え付け工事は確実にやられているか、、等々。

いくら調査しても考えても候補が出てこない場合、我々はその現象を受け入れてしまおうとしてしまいます。最初はおかしいと感じていたものを、原因が見つからない理由で問題がないと誤解してしまうのです。おかしいと感じた直感を捨ててしまうのです。

ですが不可解な現象には必ず原因があります!

世の中はシンプルなのです。複雑に見えてるのはノイズがあることと人間関係が絡むからです。

今回の問題の原因は今まで関係ないと思われていた期間に何かあったのか、自動的に記録されていたデータを調べ上げた結果3ヶ月前に、致命的なミスをしていることがわかりました。そんなことがまさかおこっているとは想定外の大きなミスでした。

想定外だったと言い訳になりますが、世の中、想定外のことはありえます。

今回のことは、トランプ大統領以上の衝撃的な出来事でした。

原因が判明してしまえば対策はクリアーです。大変な対策になりますが、心のもやもやは関係者全員なくなり、気分が晴れ晴れしている今日この頃です。

まとめると、

不可解な現象には必ず原因があります。

現象が理解できない時は、想定外のことが起こっていると考えて、些細な異常も排除せず、調査範囲を広げることです。

心理的には、

たとえ悲惨な結果であっても、原因が判明し因果関係がクリアーになれば、心のもやもやが晴れてスッキリするものです。

 

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トラブルシューティングのセンス4 日本人の弱点

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複雑な大型の装置でトラブルゼロで終わらすことは奇跡でもないかぎりありえません。

それは人間がやっているからです。

では、なぜトラブルが起こってしまうのか。

 

一般化すると、

1. 普段と違うことをやるときに、影響をよく考えていない。

2. お客に言われたことは、神様の声として疑わずに受け入れるか、または逆らえない。

3. 経験の少ない担当者を本社がちゃんとサポートできていない。

4. 日本人はどの国の人より英語で説明がちゃんとできない。

5. いつも自信不足で説明にありえない条件つけしたり二点三点して皆を異次元に迷い込ませる。

 

ちゃんと説明ができないから、問題でないものを問題にしてしまっているのです。

 

厳しく書いてしまいましたが、日本の製品は品質は他国に比べてちゃんとしています。 また終身雇用に支えられた組織としても対応のあります。 そこは日本の会社の強みです。

ただし海外のアウエーの時は特に個人の力が凄く必要です。 

そのために英語力と説明力は大事。 日本人は頑張りましょう。

 

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トラブルシューティングのセンス3 まずじっくり考える

出張の先に到着しました。道中の飛行機の中でずっと考えていました。

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普段はメモはほとんど書かないですが、トラブルや発表や新しい研修アイデアを考えるときはフリーハンドで図表を書いていきます。

そのメモを人に見せながら、意見をもらって、仕上げていきます。最初から文章にしたりパワーポイントにするよりは自由に発送できます。それと子供の時にお絵描きしていた楽しさをふと感じるのです。

まとめると、

自由に考えるためには、まず手書き。

時間配分は、構想八割、作業二割。まずよーく考えて構想練ることが大切。構想が悪ければ華麗に仕上げても意味なし。

 

 

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アドラー心理学 人生で大切なもの

アドラー読んで明確になった。

この三つのどれが欠けても幸せは薄く感じる。

それぞれ普通でいいのかも知らないけど。

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飛行機、飛ぶ前に自生のブログかな

 

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いつもと違うやり方に変えるリスク

メキシコ湾での原油流出、福島原発の非常用電源の喪失、JAL123便の墜落等々はじめ複雑なシステムの事故はほとんど設計がもっとしっかりしればどれも防げたかもしれません。

過去の大事故の教訓を受けて数々の安全設計の検証手法が作られてきました。

新規に考案されたシステムの検証は必須です。起動、通常停止、停電、ミスオペ等々の条件下で、どのような挙動になるか安全に停止できるか等々検討して、設計を一部変更したり、追加の装置や計器を追加されたりします。

近年、安全検証自体の手法は普及し、対象システム全部をやることがルールとして徹底され、昔からある確立したシステムまでも検証も新しいシステムと同じように検証を受けています。 

ここで問題を起こすシチュエーションがあるのです。

何十年も前に設計は確立しており、標準化され、運転実績は計り知れない数がある老練された信頼性が高いシステムに対して、そのシステムのことを詳しく知らない人達に検証されて、はたして効果があるでしょうか。図面を見ただけでは設計の思想は全ては読み取れません。どうしてここはこうなっているのか、そのシステムの初心者に読み取れるはずはありません。センスの良い素人はそのシステムと同じものがどれだけ長い間、どれだけたくさん使われているか実際を考えて、十分老練されていると判断出来れば何も変更はしません。下手な考えをして、今まで問題なく動いていたものをいじることはしないのです。検証としてはより安全と思える方向に改善出来そうなのでやりたくなりますが、あえてやらないのが正しい判断です。

問題は下手な考えで老練なシステムに変更をすることです。変えることによって他の場所にどんな影響があるか、見逃すことが多いのです。よく考えても気がつかないことがあるのです。だからあえて古いまま設計を凍結する考え方があります。

 まとめると、

老練された実績あるシステムはあえていじらない。どうしてもいじらないと明らかに問題が出る場合は、気がつかない影響がどこかに出るかもしれないので、関係者に周知のこと。何かあったら元に戻す勇気が必要。

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エンジニアリングで一番大事なもの 信頼性の次に来るもの

信頼性がある機械およびシステムとは

  • 類似使用条件下での類似設計の連続運転実績

  • 的確なスペアリングフィロソフィー

  • 設計、製作組み立て、据え付けでの品質維持(サブオーダー品、コンポーネント含む)

  • 故障が発生しても常に安全な状態に移行できる

実績があるものしか使ってはいけないのなら、進歩が無い?!

 もっともな意見であるが、実績がない物でチャレンジすべき所を間違えてはいけない。例えば今までの2倍の生産量のプラントを建設することになった場合、その中の機器を実績の大きさの範囲で選ぶと機器数が2倍になってしまいプラントをスケールアップしたメリットがなくなってしまう。なので実績を超えるサイズの機器を新たに設計してチャンレンジをすることは意味がある。心臓部の高価な機器を新規に慎重に設計し検証してチャレンジすることはコストメリットが大きくチャンレンジは意味があるのである。 

反対に周辺機器のさほど高価でない機器に、安かろう悪かろうの機器を新たに採用して安く買えましたとチャレンジしても全体に対してコストメリットは小さい割に、そこに故障が起きれば全体の稼働率が落ち、プラント全体の信頼性を落としてしまうことになるのである。

繰り返すと、チャレンジするところを間違えるなです。

 

どうしても実績がない場合は、ノベルティーとしてデザインベリフィケーションを行ない、追加のテスト等のステップを踏み検証し信頼性を確保する。

いつもの設計から変更する場合は、変更による影響をよーく確認すること。 見逃すと反 対に信頼性が落ちる。

進歩のためチャレンジは必要だが、信頼性の確保が最優先。 

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FAILURE IS NOT AN OPTION.

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エンジニアリングで一番大事なもの 信頼性

若いとき、自分が設計に関わっていた設備が爆発する夢を時々見ていた。

自分の知識と経験が求められているレベルにまだまだ到達してなかったので、絶えずミスに対して不安があったので、寝ていても気になって夢にも出てきたのだと思う。

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だんだん経験を積み自信が出てきてからは、設備が爆発するような夢は見なくなった。若い時は経験がないがゆえに自分の選択が正しいのか悩みが絶えずあった。

仕事を不安なまま終わらせてもらっては困るので、チームとしてベテラン、中堅、若手と組み合わせて、次世代を育てながら確実な仕事をするようにしています。

設計には予算スケジュール等のいろいろ制約があるが、プラントのような生産設備ではとにかく大事なのは信頼性。コストや効率も大事ではあるが、とにかく信頼性は安全と壊れないという点を目標としているので一番大事なのです。

先月、業界の講習会で信頼性のテーマで話ので、その時に僕が講義で話したのが下の4項目。

信頼性がある機械およびシステムとは

  • 類似使用条件下での類似設計の連続運転実績

  • 的確なスペアリングフィロソフィー

  • 設計、製作組み立て、据え付けでの品質維持(サブオーダー品、コンポーネント含む)

  • 故障が発生しても常に安全な状態に移行できる

またエンジニアの倫理として、設計の不備により人が死んだり、環境を破壊するものを作ってはならないのです。

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