エンジニアのセンスとスピード感を磨く方法

大切なのはセンスとスピード感、若手エンジニアに役立つチップス

スケジュール

大規模プロジェクトはスコープも関わる人数や組織も多く、複雑でスケジュールは長い。

 

数多くのアクティビティが関連付けられスケジュールは複雑に絡み合う。

昔は経験豊富なエンジニアが頭の中で展開を想像しててスケジュールを手で引いていた。

今はコンピーターで項目とつながりを入れていればスケジュールは自動で書ける。

 

自動で書けると言っても契約された完成の日は決まっているので、それに合う様に完成予定日から逆算してスケジュールは決まっていく。

 

契約の完成日は遅らせられないので、時には無理矢理入っている様に見せるために、非現実的なスケジュールが押し付けられることもある。

 

どんなに頑張っても非現実的なスケジュールは直ぐに遅れ始め、立てらたスケジュールは意味を成さなくなり混乱し始める。

スケジュールの作り直しは当然されるが、作り直しをした端から遅れていく。

 

努力でカバー出来るものと、そうで無いものの区別が知識や経験が無いスケジュールエンジニアにはわからない。スケジュール作成ソフトの使い方とプロジェクトマネージメント手法を勉強しただけでは無理だ。

 

昔はプロジェクト規模は今より小さくそして仕事もシンプルだった。

シンプルとは本来の設計の仕事が中心で、設計や建設に直接関わらない管理主体の間接業務が少なかった。

スケジュールも経験豊富な設計や建設エンジニアで相談しながら作って行った。

それが今はスケジュールを立てる専門のエンジニアだけでやっているのではないだろうか。過去のデータを参考にデータを入れていけば出来るから。しかし設計と建設を実体験として身体に染み付いて居ないと非現実的なスケジュールになっていても解らない。

 

スケジュールを作る人が素人なら、自分の作業部分の日程だけを疑いもなく信じるのも素人。

自分の作業のインプット情報は、上流の仕事のアウトプット情報、下流の仕事のインプットは自分の仕事のアウトプット。

全部つながっている。

プロジェクトの進行をストーリー展開として全体を理解できなければならない。

どうも最近は自分の仕事がいつから始まりいつまでに終わらせないといけないかしか興味が無い人が増えた気がする。

これは仕事分担を明確にし過ぎて、与えられた仕事だけきっちりやればいいんだ、皆がそれぞれの役割の仕事をやっていれば、それが組み合わさり結果としてうまく行くんだと考えるようになっているのかもしれない。

 

スケジュールを点としての日程でなく、上流下流とのつながり、そして予定が崩れた時にどの様な影響があるのか、ストーリーとして頭の中で展開出来ないといけない。

 

大規模プロジェクトは予定通り進まないのが当たり前になっている。原因はスケジュールがそもそも現実的でないから。それが見極められずに与えられた予定で頑張るのはバカとしか言いようがない。現実的で無いなら無いなりのやり方を考えないと。