日本の休日、どうも増えすぎた感じがあるね。そりゃまあ、休めるならありがたいけど、なんだか増え方が妙に不自然で、カレンダーに無理やり押し込まれたような印象を受ける。
その原因のひとつに「観光業振興」という名目があるんだろうけど、これがなかなかのクセ者でね。要するに、観光客の財布の紐をゆるめさせたいから、祝日増やしてみんなに出かけてもらおうってわけだ。しかもそれを国ぐるみでやってるんだから、日本の社会は休み方にまで計画的で統制的なんだなぁ、と感心するような、少し引いてしまうような。
それで肝心の働き方はどうかっていうと、「有給取れないから祝日増やしてもらうしかない」という構図になっているわけでね。休みたければ国に頼らないといけないという、どこか矛盾した話になっている。自分の仕事が一時的にでも止まることに罪悪感を感じるのが日本人の美徳のように思われがちだけど、それがこの祝日制度の妙なバランスを生んでいる気がするんだ。
でも、こうして休みが増える一方で、日本の経済が足元から削られていくという皮肉もまた、目をそらせない現実だ。みんなで一斉に休むってのも、お互いがリズムを崩さない安心感があるんだろうけど、これが他国との競争力に影響しているというのも事実。のんびりしていたら、足元をすくわれかねないってことだね。
まあ、休日が増えたからといって、すぐに生産性が下がると決まっているわけじゃないんだけども、それでも「休みが増えたら、もう少し働き方そのものを見直してみるべきじゃないか」と思わずにはいられない。